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嵐の日の奇跡~間一髪!不機嫌男~

2009年10月08日 18:08

電車は動いてるのか?どれだけ濡れてしまうのか?果たして無事に帰れるのだろうか?

ヤツの名は、台風18号。

この記録的な台風の接近に、オレたちは夜勤の間中、ずっと気を揉んでいた・・・。

朝になり仕事をはねた我々は風雨を避けようと、いつもは徒歩で通っている地下鉄の駅までの道程を、タクシーをひろっていくことにした。
ところがタクシーを降りてみれば、一時的にだろうが、雨はすっかりあがってしまっていた。
これではなんのためにわざわざタクシーを捕まえたのか分からない。が、まあそいつは結果論。
ビッショリ濡れて電車に乗っていたかもしれないことを思えば、たいした問題ではない。
おまけにタクシー代まではらってもらった。競馬でもうけたそうだ。

ラッキー。


地下からぬけだし小田急線の乗換駅に着くと、様相は一変していた。
勢力を取戻した激しい風雨が、屋根があるにもかかわらずホームにまで降り注いでいた。
おかげでホームは水浸しになっている。電車を待つ人たちは吹き付ける雨をよけながら、皆一様に不安げな顔を浮かべている。
地上を行く路線は生きているのか?我々は会社に、あるいは学校に行けるのか?
皆そんな顔をしていた。
だが、はたして電車はそれほど待たされることもなく、はぼ定時どおりにやってきた。

リッパ!

ほかの鉄道はダイヤがボロボロに崩壊しているというのに、それらの振り替え輸送までひきうけて、小田急はなんとエライのだろう。
それどころかこの大型台風をものともせずに、箱根へ向かうロマンスカーすら稼動していた。

恐るべしは、小田急電鉄!台風なんて目じゃないぜ?ベイべー♪


自宅のある駅につくと先ほどからの風雨が、依然吹き荒れていた。
オレはいつもの店に入り食事をとりながら様子を見ることにした。
どうせ今日は仕事の中休みの日なのだ。あわてて帰る必要はまったくない。
ゆっくりアイスコーヒーを飲みながら、作りかけの歌詞に頭をひねらせることにしよう。そのあいだに風雨もマシになるかもしれない。
今日は長居するつもりでゆったりとタバコをふかした。

数十分すぎたところで窓の外を見ると、雨はあがっていた。それどころか晴れ間さえ覗かせている。

チャーンス。

帰るのは今を置いて他にはない。オレはそそくさと店を出た。
帰ったら作詞の続きをやろうと思いつつ、いつもの帰り道を行く。

商店街は非日常の世界。かなりすさんだ光景だった。
雨はあがっているが、風はものすごかった。もしかしたら生涯、体験したなかで今日のがいちばんスゴイかもしれない。
いたるところでゴミやらなんやらがぶちまかれた商店街の路上に、どこかの店の、比較的頑丈そうな看板が無残にへし折られて、無造作に転がっていた。
まるで西部劇の、あるいはSFにでも出てきそうな廃墟と化した街を行く。普段とは違う緊張感をもってオレは歩いた。
油断すると転んでしまいそうだった。風にグイッと足元をつかまれて、すくいとられそうになるのだ。
物理的な大きな力をもった自然現象。台風。これは一種の兵器だ。

足元をめがけて吹っとんでくる、ビニール、木の葉などの残骸のかたまりを避けながら、オレは慎重に歩を進める。
どこかから、なにか重量のあるものが落っこちたようなものすごい音が聞こえてくる。
かなり近い。
オレだけでなく商店街をいくすべての通行人がビックリして振り返り、顔を戻した時にはさらに警戒を強めた表情になっていた。みんな歩くスピードをさらに早めて、駅などの安全な建物を目指す。

オレは急に自宅のボロアパートのことが心配になった。
季節によってドアの開け閉めが困難になるくらい、かなりの老朽化が進んでいるからだ。
無事である方が不思議なくらいだ。
そんなことをチラッと思った、その時だった。

ドーーーンッッ!!!

地響きがするくらいの轟音、ふたたび!
パチンコ屋の店先に植えてあった、大人の身長くらいありそうな、そこそこ大きな木が、いきなりオレの数十センチ手前に根こそぎ倒れてきたのだ!!戦慄が走った!

間一髪、オレはもう少しでその、そこそこ大きな木につぶされるところだった。
運が悪ければ大怪我を負っていたかもしれない。そう思うとなんだか腹が立ってきた。
戦慄の不機嫌男は、口汚く罵った。

「お、おのれ~ッ。
オレのささやかな財産を悪魔のように吸い取った上に、それだけでは飽き足らぬのか!?
さらにオレの生命までをも奪おうというのか!?
このパチンコ屋はッ。このパチンコ屋のクソ植木はッ!!」

この場合、パチンコ屋のせいではない。台風のせいだ。
それは分かっていても、それでも憤懣やるかたなかったので、この際だから、オレにとってはあまり良い思い出のない、このパチンコ屋に八つ当たりしたのだった。
まさに暴力そのもの・・・その名も台風18号。
この台風の超強力な風が、オレの論理的な思考をもふっとばした瞬間である。

・・・それにしても実にあぶないところだった。自宅のことをフッと思ったために、確かに少し油断していたかもしれない。
にも関わらず、かすり傷ひとつ負わずにいた。さらには、あれほど覚悟したというのに、雨にも濡れずにすみ、たどりついたオレのボロアパートも無事だった。

奇跡だ・・・。

それを思うとオレのツキも・・・オレの悪運もまだまだ尽きてはいないようだ。

オレの天使にサンキュー。オレの悪運の神様に感謝!

オレは、この日の非日常の出来事にあきらかに気が動転していた・・・。


これを書いている午後三時、現在。台風はほぼ、去ったようだ。

仲間たちよ。みんなは無事に帰れたのか?

みんなの無事を祈る。

また会おう。


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