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不機嫌な男、おおいに怒る

2009年07月19日 20:50

これでもか!ってくらい、夏である。いや、本番はまだなのかもしれない。
が、ともかく、夏である。

夜の肉体労働を終え、疲れた足を地元駅のホームに踏み出したオレは、途端に目が回り始める。
カレンダーとは無縁な暮らしを送る哀れな男・・・。
色白の不機嫌男とは、すなわち、このオレのことよ。

折しも本日は、3連休のど真ん中。
世間はちょうど夏休みの始まりと重なったこともあってか、あたかも気温とリンクしたかのように昂揚した、そんな気分の人たちであふれている。

「楽しい夏休み」を貪らん、と人々が発散するむせかえるようなエネルギーに、年々、鋭さを増す直射日光がからまる。
そして、その強烈な光が孕む凶悪な紫外線が、オレを容赦なく射抜く・・・。

徹夜明けの体には、あまりにもヘヴィーだ!
ぶん殴られたようになったオレは、フラついた足取りで、”いつもの”店に逃げ込んだ・・・。

・・・はずだったが、静かに体力の回復を待つことは許されなかった。
ここにも、世間そのもの、といった喧騒が、巣食っている。
大声で談笑する大人たち、子供の声・・・。
普段は微笑ましい幼な子の笑い声も、疲れきった今のオレには癒やしとはなり得ず、その高周波は、小さな店の中では耳に痛く響くだけなのであった。

”お父さん、お母さん。悪いけどもう少し、静かにさせておくれ”と、オレは祈った。

が、お母さんは友人らしき人との会話に熱中し、お父さんは、というと・・・わが子に負けじと、はしゃいでいた。

・・・おそらく、今の日本では至極、平和で、かつ一般的とされるであろう家族の姿。

その在りように、今現在、フリークスな生き方に甘んじるしかないオレは圧倒され、やがてわが切なる祈りもついぞ引っ込めざるを得なかった・・・。
親はともかく、この幼い子供の笑い顔に免じて・・・と、オレは自分をそう納得させた。

”この子の笑顔は、何人たりとも奪ってはならない。
願わくば、その笑顔を忘れずに、すこやかに育ちたまえ・・・。”

高周波に耐え、やっとの思いで食事をすませたオレは、親にしてみれば「大きなお世話」といった感慨を断ち切るように、矢継ぎ早に数本のタバコを灰にし店を後にした・・・。


夕飯の買い物をするため、駅前のスーパーに入った。
言わずもがな、ここにも人の群れ。数人のグループ単位で、それが何組か合わさって、普段は客もまばらな店内が、ちょっとしたバーゲンセールみたいになっている。

・・・少し説明しよう。
わが街「和泉多摩川」にはその名の冠するとおり一級河川、「多摩川」が悠々と流れている。
周辺にはグラウンドやボート乗り場があり、さらには多目的な公園(原っぱ?)ではバーベキュー等の、アウトドアな趣向が楽しめるようになっている。
シーズンともなると、平素は静かなこの街に、たくさんの人たちがやってくるのだ。

そしてこのスーパーでは、そういったバーベキュー目的の客を相手に、食材はもちろん、器材のレンタルといった商売をしているのだ。
街としても、よそから人がたくさんやってくれば、活気があふれるし、経済効果も期待できる・・・。

と、ここまではいい。

問題は、(一部の)連中のマナーの悪さ、だ。いざ不機嫌男登場、となる!

いつぞやも話したが、この連中ときたら、駅のホームはゲロまみれにする、ごみはきちんと始末しない。駅にあったゴミ箱は、いつしか撤去されてしまった(原因はそれだけではなさそうだが)。
特にすごかったのは、学生と思しき男が、警笛を鳴らしながら電車が近付いて来るのも構わず、ホームから身を乗り出しゲロゲロやって、電車をストップさせかけたことだ。
たまたまその現場を目撃してしまったオレは、”醜態、ここに窮まれり。なぜ、こうもみっともなくなれるのか”と不快な気分を通りこして呆れてしまったものだ・・・。

・・・スーパーでの話しに戻ろう。

このバーベキュー客にまじって、通常の地元客も買い物をする。むろんオレもそのひとりだ。
若い彼らはなぜかグループ全員で動く。しかし全員で動かれると、店内で身動きがとり辛い。
それに、なかなかレジの順番が回ってこない。
ようやく勘定をすまし品物を袋につめようと思っても、連中がガッチリとガードしているのでは、どうすることもできない。
待っててもラチがあかないと思ったので、連中を掻き分け、半ば強引に陣地を確保する。
こちらの様子に気付いたスーパーの店員さんが、スペースを譲るように後ろから声をかけて、助け舟をだしてくれる。
なにも悪いことはしてないのだが・・・と思いつつもオレは連中に、一応、礼儀としてアタマを下げた。

しかし、だ。連中はオレを睨みつけてくるのである。
公共のスペースをわが物顔で占拠しておいて、睨みつけるとは・・・!
そいつはお門違いというもの、道理が成り立たねえ。
となりゃ、こっちだって睨み返すよりほかないではないか!!

バーベキュー諸君よ。
ここでひとつ提案だが、こうしてはどうだい?
買い物や器材の手配をする場合、代表者を決めて、残った者は店の外で待ってるってのはどうだ?

若い子達の楽しい思い出作りに、水を差すつもりは、更々ない。
だがな、自分たち以外の他人もいるってことも、忘れちゃあいけねえ。

「他の人に迷惑かけないように気使って、みんな楽しくバーベキューできました。
他の人も気持ちよくお買い物できました。
不快な思いをした人は誰もいませんでした。」

夏休みの日記の一ページにこう記せれば、こんな素晴らしいことはない、とは思わねえか?
それが、本当に「楽しい」ってことよ、粋ってもんよッ!
なんか、江戸っ子みたいでキャラが違ってきちゃったけどよ、ほんとに・・・そう思わね?


オレは戦場のようなスーパーから離脱し、意識的にある記憶を呼び覚まして、精神のバランスをとることにつとめた。
ついさっきのとは逆に、気持ちが良かった出来事を思い出して・・・。

以前、同じようにバーベキュー客と鉢合わせしたことがあった。
こちらのジャマになってるのに気がついた若い男のコ、

「あ、すいません!」

すぐさま仲間を誘導して、サッとせまい通路をあけてくれた。

”イケてるぜッ!”

ほんの常識にすぎない。
だが、たったそれだけのことでも、その日はひどく気分が良くて得した気になった。

・・・そしてオレは思う。
きっと、さっきの連中も、悪意があってやっているわけではないのだ。
ただ、集団になるとつい気が大きくなるというか、多少の幼稚さも手伝い、なんとなく雑な神経になるのだろう。
そうして、昂揚した気分に注意が散漫になり、周りも自分自身も見えなくなっていることに気付かなくなる・・・。

オレとて例外ではない。
大人も子供も、学生もサラリーマンも、家族連れでもなんでも、集団になれば、そういうことはきっと同じようにある。

だが集団の中にあっても、要は、個人が「美意識」を持ち得ているかどうかが問題なんじゃないだろうか?

いかに自分たちが「楽しい」からといって、その気分に溺れて周囲を不快にさせてしまっては・・・それはただひたすら、みっともない。
しかし、もしも、みっともない自分に、ふと気が付いたとしたら、その瞬間「楽しさ」は半減するのではないか。
自分がみっともなくはないか、ふりかえる余裕・・・「美意識」という意識を常にもっていれば、じゅうぶん・・・いや、むしろもっと「楽しく」やれるはずだ。

いつかの若者のように、いともさりげなく、それを自然に表現出来る人もいるのだし・・・。

オレは道々、わが身を振り返りながら、サングラス越しの空を見上げるのであった。
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