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家訓は身を救う

2009年06月07日 16:12

こんちは!前回の文体が個人的に気に入っちゃったんで、今回もそんな感じで。
内容は、世にもくだらない話なんですが・・・。

今朝、クリーニングに預けてたお気に入りのジャケットを取りに行ったときのこと。

今までクリーニング屋なんぞ、あまり利用したことのなかったオレにとって、そこは未知のゾーン。
だけど、すっごく気に入ってるジャケットなのでめずらしく利用してみることにしたのだった。
・・・今日の来店で2度目だがやはり慣れないコト、この上ない。と、いうかガチガチに緊張してる・・・。
客の立場であるはずのこのオレ。なにをそんなに恐れねばならないのか?

・・・ここのクリーニング屋のオバチャンはメッチャこわいのだ!!

初めて来店した時は、こんなカンジだった。
だれもいないカウンター。オレは声をかけてみた。すると、奥からいかにもジャマくさそ~な、けだるーい返事が返ってきた。
この時点でかすかに、オレの脳裏に不安がよぎったのだが、まあ、こっちは客なんだし平気だろうと気を取り直した。
が、オバチャンは、オレのお気に入りのジャケットを何やら確認作業のようなことをした後に、無造作にカウンターに放り出した。
そして、唖然としたままのオレに愛想笑いのひとつも見せずに、会員の手続きとやらを一方的に進めてゆく。
色々と質問されるのだが、気圧された格好となったこのオレに許されたコトバは「はい」と「そうですね」の、たった二言だけであった。
そして、その不機嫌そうなふくれっ面は、オレが店を出るまでずっと続いたのだった・・・。

帰り道、オレはずっと後悔していた。”やっちまったぁ・・・店のチョイスを失敗したァ・・・”
クリーニング屋なら他にもいっぱいあるのに、よりによって・・・!
駅に近くて目立つ場所にある。ただそれだけの理由だった。
ちゃんとした仕事をしてくれるのか?・・・不安だった。
ジャケットを返してもらったら、次からは違う店にせねばなるまい・・・。
オレはなんとも言えない妙な敗北感にとらわれたまま、重い足をひきずって家に帰り着いたのだった・・・。

そして、今日。
予定では一昨日の仕上がりだったのだが、あいにく仕事なので、その日には取りに行けなかった。
しかし早めに取りに行かねば、あのふくれっ面が鬼の形相に変わることは必至!
グズグズしてはいられない・・・。

オレにはある決意があった。
今日こそはオバチャンに負けはすまい。決してオドオドすることなく客として堂々とふるまうのだ。

さらに我が家には代々伝わるある教えがあった。
すなわち・・・「女性は大切にしろ」と。
親父からはこれを幼い頃より厳しく躾けられた。もし母親に口答えしようものなら、容赦なくビンタが飛んできたものだった。
ある日、親父はこの家訓のさらなる真髄を語って聞かせてくれた。
「オバチャンを敵に回すとロクなことがないゾ。わかるな?」と。
そして、ある秘策をくれたのだった・・・。

この教えを胸に秘めながら、オレは戦略をたてた。
まず服装は今日のような上天気のごとき、ブルーを基調としてみた。チェック柄を交えつつ、さわやかさを前面にアッピールするのだ。
そして、その上で親父から教わった秘策を試してみるのだ。


この戦略はうまく行きそうだった。
試したつもりではないのだが、先ほど駅前のモスでアイスコーヒーを飲んでいたら、見知らぬ女性客に”ライターを貸してほしい”と頼まれた。
また、この店の常連となりつつあるオレに、若い女性の店員さんが気さくな挨拶をくれた。

大丈夫。
女性が怖がるようなオーラは出てないようだ。
おそらく、これで磐石のはず・・・。

今日のオレは一味違うぜ、とルパン一家の五右衛門のような台詞をつぶやきながら、オレは件のクリーニング店に向かった。

自動ドアの前でひとつ深呼吸をして、プレッシャーをはねのけるように店に入った。
・・・相変わらずカウンターには誰もいない・・・。前回と全く同じ導入部、だ。
「こんにちはー」
オレは少し大きく、しかし、それでいてトゲトゲしくならないように細心の注意を払いつつ声をかけた。
・・・わずかな”間”の後、気だるい返事が・・・やはり、同じシチュエーションだ・・・。
そしてまた、同じように店の奥からダルそうにオバチャン、登場。
当然、無愛想。顔には一片の笑みすらない。
オレの手から預り証を、ひったくるように取り、また、店の奥へ消えてゆく。

手強い・・・!

オレはフラッシュバックする悪夢に飲み込まれそうになるのを必死でこらえつつ、心のなかで家訓を念仏のように唱えた。そして、呼吸を整えつつ”秘策”の準備に入った・・・。

しばらくしてオレのクリーニング済みのジャケットを抱え、再びオバチャンが姿を現した。
今こそ”秘策”を繰り出すときだ!!
ありったけのやさしさをこめ、オレは・・・

渾身の笑顔を放った!!!

これでもかッ、今までこんなとびっきりの笑顔、誰にも見せたことないゾッ!!
”ワタシハコノ、カンバン(モト)ムスメヲ、アイシテマース”と自分に言い聞かせる・・・ッ

秘策の威力はどう、なんだ・・・・!?

顔面の筋肉が限界に達しようとした、その刹那・・・


オバチャンが笑った・・・・・・


・・・オレはこの勝負を制したのだ!
心にガッツポーズを決めつつ、オレはお気に入りのジャケットを受け取った。大丈夫、きちんときれいにしてもらったようだ。
仕上がりを確認したオレはうっかり、さわやかさを忘れぬように気をつけながら、またも、にこやかに礼を言った。
勝利に飛び上がって喜びたい衝動を抑えつつ、最後の最後まで気をぬかずに、丁寧に一礼して店を後にした。


”笑顔こそ最大の武器なり”


どんなに頑なな心も、笑顔が溶かしてくれる・・・。
代々、伝わる我が家訓に感謝しながら、オレは家路についた。
この間とは違う、やたらポジティヴな感情に包まれながら・・・・。


前回の文体が妙に気に入ったので今回も、それで書いてみました。
くだらないことも大げさな感じになるのが、面白くて・・・・。

しかし・・・くっだらねぇ~~
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